A-LeroyのQueerなΨ難日記

Beauneへ行きたいA-のΨ難とかクィアなセクシャリティーとか

お護りと”自由エネルギー”

嶋田ありさ のブログ-0temni2180.gif
先日、無機・物性化学の先生から、本を頂きました
嶋田ありさ のブログ-DSCF40031.JPG
最近出版されたばかりの先生の著書で、
「遍歴磁性とスピンゆらぎ」
 
というタイトル。 
嶋田ありさ のブログ-DSCF40041.JPG
この分野の研究室の大学院生や研究者向けの難しい本で、私には何が書かれているのかすらあまり良くわからないのですが・・・
 
その先生は固体物理学、金相学(Metal  phase)の研究者で、
 
「遍歴電子磁性」とは、結晶内を動き回る伝導電子(高校化学でいうなら、金属の自由電子)が関与する物質の磁性。
 
本を開くと・・・
 
前書きから”自由エネルギー”三昧。
パラパラと後の章を見ても、 ”自由エネルギー”云々。
 
固体なので、定積で考えるとき便利な? 
ヘルムホルツの自由エネルギーF がたくさん登場。
 
「自由エネルギーが極小⇒相転移」 
 
F(・・・)=f’(・・・)+~ と新たな”自由エネルギー”を定義すると良い。 すると、有限なM(変数)で自由エネルギーが極小となり、相転移がわかるからだ。
 
 
〇〇の自由エネルギー、
**の自由エネルギー、・・・・
 
 
 
「自由エネルギー」って何??
 
自由エネルギーは外部にできる最大の仕事に相当? 
 
自由エネルギーF=-kT(ln Z) 
F=U-TS 
G=H-TS=U+PV-TS   ?? 
 
自由エネルギー的に得だから? 
 
Fの粒子数微分は、化学ポテンシャルμ ?
 
化学じゃなくて物理でも出てくるし、化学ポテンシャル!
 
 
著者からは、物性化学の授業や演習で 自由エネルギーのことをたくさん習いました。
磁性に関する、電子のスピンのこと、 二つの金属が混じったり分離したりする話、 相転移、相分離
みんな 自由エネルギーのグラフや式を数学的に操作して説明してました。
 
 
T=〇K ,CuとZnの二元系の自由エネルギーGのグラフがこのようだから~ 、〇〇と言えます。だから**を作りたいならこのグラフを参考にして・・・・
 
 
 
 
どうして、こんなグラフが、そもそも書けるの?? 
どうやって、自由エネルギーという抽象的なものを計算するの? 
 
何故、”自由エネルギー”で議論するのか?
 
 
その後、化学統計力学の授業で、その自由エネルギーのグラフそのものを溶媒-溶質の相互作用する簡単なモデルを考え、自分で描き、相転移を議論するということを体験しました。
 
グラフがどうしてあのようなのか? というのが少しわかって、すごく嬉しかったです! 
 
それ以降、どんどん化学統計力学に惹かれていきました。 
 
 
脱線してすみません。
 
著者は、トルコ出張のお土産として 青いガラスの目玉のデザインのお守りを一緒に下さりました。
 
著者「ぼくの本もそのうち参考にしてもらえたら嬉しいです。それまではトルコの目玉ガラス同様、お護りにして下さい」
 
 
大学院にいって研究を始めたら、本当に今回頂いた著書を参考にする日が来るかもしれません。
そうでなくても、こんなに素晴らしい”お護り”は無いでしょう!!
著者は、私が、何を聞いてもいつも親切丁寧に教えてくれた先生、自由エネルギーに興味を持つきっかけを与えてくれた先生    
違う研究室だけど、いつも私のことを応援してくれる、大好きな先生から、サイン入りで著書を頂けるなんて 本当に幸せです嶋田ありさ のブログ-emp00520_001.gif
いつか、自由エネルギーの概念を自分の言葉で語れる日がきたらいいな嶋田ありさ のブログ-6857.gif
 
では・・・嶋田ありさ のブログ-6863.gif
 
嶋田ありさ のブログ-1temni2180.gif