お護りと”自由エネルギー”
先日、無機・物性化学の先生から、本を頂きました
最近出版されたばかりの先生の著書で、
「遍歴磁性とスピンゆらぎ」
というタイトル。
この分野の研究室の大学院生や研究者向けの難しい本で、私には何が書かれているのかすらあまり良くわからないのですが・・・
その先生は固体物理学、金相学(Metal phase)の研究者で、
本を開くと・・・
前書きから”自由エネルギー”三昧。
パラパラと後の章を見ても、 ”自由エネルギー”云々。
固体なので、定積で考えるとき便利な?
ヘルムホルツの自由エネルギーF がたくさん登場。
「自由エネルギーが極小⇒相転移」
F(・・・)=f’(・・・)+~ と新たな”自由エネルギー”を定義すると良い。 すると、有限なM(変数)で自由エネルギーが極小となり、相転移がわかるからだ。
〇〇の自由エネルギー、
**の自由エネルギー、・・・・
「自由エネルギー」って何??
自由エネルギーは外部にできる最大の仕事に相当?
自由エネルギーF=-kT(ln Z)
F=U-TS
G=H-TS=U+PV-TS ??
自由エネルギー的に得だから?
Fの粒子数微分は、化学ポテンシャルμ ?
化学じゃなくて物理でも出てくるし、化学ポテンシャル!
著者からは、物性化学の授業や演習で 自由エネルギーのことをたくさん習いました。
磁性に関する、電子のスピンのこと、 二つの金属が混じったり分離したりする話、 相転移、相分離
みんな 自由エネルギーのグラフや式を数学的に操作して説明してました。
T=〇K ,CuとZnの二元系の自由エネルギーGのグラフがこのようだから~ 、〇〇と言えます。だから**を作りたいならこのグラフを参考にして・・・・
どうして、こんなグラフが、そもそも書けるの??
どうやって、自由エネルギーという抽象的なものを計算するの?
何故、”自由エネルギー”で議論するのか?
グラフがどうしてあのようなのか? というのが少しわかって、すごく嬉しかったです!
それ以降、どんどん化学統計力学に惹かれていきました。
脱線してすみません。
著者は、トルコ出張のお土産として 青いガラスの目玉のデザインのお守りを一緒に下さりました。
著者「ぼくの本もそのうち参考にしてもらえたら嬉しいです。それまではトルコの目玉ガラス同様、お護りにして下さい」
大学院にいって研究を始めたら、本当に今回頂いた著書を参考にする日が来るかもしれません。
そうでなくても、こんなに素晴らしい”お護り”は無いでしょう!!
著者は、私が、何を聞いてもいつも親切丁寧に教えてくれた先生、自由エネルギーに興味を持つきっかけを与えてくれた先生
違う研究室だけど、いつも私のことを応援してくれる、大好きな先生から、サイン入りで著書を頂けるなんて 本当に幸せです
いつか、自由エネルギーの概念を自分の言葉で語れる日がきたらいいな
では・・・