A-LeroyのQueerなΨ難日記

Beauneへ行きたいA-のΨ難とかクィアなセクシャリティーとか

近況(学業的に)

自由エネルギー面G(x,T)は、反応座標xと温度Tの関数であり、化学反応はみんな、これを指標に、「どんな反応が進むか?」それは、「何故か?」を議論します。

溶液中での電子移動では、一般には、自由エネルギー面が反応座標xの二次関数になるのです。

真ん中の丸が溶質、矢印が溶媒(双極子)で、矢印が内側or外側のどちらかを向く、というモデル

実際、先生から頂いたレポート課題で、

溶質を双極子の溶媒が一重に取り囲む、相互作用は溶媒⇔溶媒、隣り合わせの溶媒⇔溶媒のみ、という簡単なモデル(溶媒single shall model)で自由エネルギー面を描いてみると、確かにパラボラのようになるのですが・・・

ここでは、

F(P)=U(P)-kT ln W(P)

Wは、配置の仕方で決まる状態数、Pは電気的な総分極

コツコツと数えて式に放り込んでプロットしたら結果的にF(P)ーPグラフが描けた→相転移温度依存性や、溶質が電荷をもつ場合と電気的に中性の場合で比べると、「マーカスの理論」の基礎が理解出来るでしょ?みたいな議論をしてますが・・・

このF(P)の式には、直接的に「Pの二次関数」とはなってないので、

これでは、このような"溶媒single shall model"に限定してですら、

〈自由エネルギー面G(x,T)がxの二次関数になる〉理由がわかりません。計算してグラフを描いてみたらそうなるでしょ、では納得いくわけがありません。

「自由エネルギー」と「自由エネルギー面」を混同してしまっていたり、マーカスの電子移動理論の、自由エネルギー面のパラボラが何故パラボラになるのか??、反応速度式(自由エネルギー的議論の)が全然理解できず、本や先輩が参考に下さった論文の式すら追えず、先週後半は泣きそうになりそうでした。私には、熱力学的、統計物理的「自由エネルギー」ともわからない、謎めいた概念なのです(泣)。

分配関数から定義される自由エネルギーと、ある反応座標で決まる自由エネルギー面

それぞれは、どのような意味を持つのでしょうか?

統計や物理化学の授業ノート、教科書の「自由エネルギー」に関する記述を、一字一句目を皿のようにして見返しても

F≡kT ln Z

F≡UーTS

とすると・・・

「最大仕事」である、とか、

Fは定温定積で、系の自発的過程を決める指標になる、とか・・・・

一体、「自由エネルギー」とは何かしら??

どうして、研究者の方々は、こんなに抽象的な概念を、手に取るように議論して、系の性質、状態、反応の向きを議論できるのか?

先生は「のたうち回って、自分で理解しなさい、まずは、簡単なモデルをたてて、「自由エネルギーF(T)」と「自由エネルギー面F(x,T)」を比べてみるとか・・・今、誰に聞いても、多分わからないよ。(貴方の欲しい答えは無いよ)

反応座標に詳しい○○先生だって、自由エネルギーを決める「反応座標x」が何か、自由エネルギーが何か、ちゃんとは答えられないよ。

それが貴方の自由エネルギーの勉強から〈研究〉へとなるんだよ。

勉強、研究することがたくさんあって良いじゃないか!」

と言われました。

先輩も先生も、私のことを助けて下さりますし、そのようなアドバイスが私の疑問を少しは解決するでしょう。

でも私自身がやるからこそ「私の自由エネルギーの研究」なのです。だから、今の研究室にいて、研究科に進学するのです。

とりあいず、先輩や先生にすすめられた本を読みつつ、自分でも新たに簡単なモデルを考えて計算していますが・・・私には、広く理解され、よく本にも解説されている、簡単なモデルによる〈マーカスの理論〉すらきちんと理解できないのですごく困ってます。

情けない話でごめんなさい。

私は「自由エネルギー」を本当に理解したいと強く思ってます。あまりにもこの「想い」が強すぎて切ないという感じです。

布団に入って寝付くまでも、明け方、目が覚めたら、すぐに「どんなモデルなら妥当かな?マーカスのパラボラになる理由がわかるかな?」と考えてばかりです。

これ以外にも、ピアノの練習もあるし、勉強したいことはいくつもあるのですが、こちらが気になり、集中出来ないのです。

ぐっすり眠れないのは、このようなことが気になり過ぎてるからかもしれません。

このことで、悩み苦労しても、やはり、私は「自由エネルギー」のStudyが大好きなのです。

Android携帯からの投稿