A-LeroyのQueerなΨ難日記

Beauneへ行きたいA-のΨ難とかクィアなセクシャリティーとか

先輩の話

おはようございます。

つい先日、ある先輩と修士の研究生活の話をしました。
というより、先輩が、数名の同級生たちを各々呼んで、「今の研究生活、どう? 大丈夫?今後は、どんな予定?・・・  」と
様子を気にして下さり、個別面談して下さったのです。

まず、先輩ご自身の修士・博士の状況、他の方々(私にとっては先輩)の実状をありありと伝えられました。

それから、修士からずっとやっていた研究テーマを、かなり突然に、
博士 1回生で辞めることを決意し、D2から
全く別の、それまで興味もなかったテーマを、先輩とご縁のある研究者の【指導】の下で、博士の研究としてやっていく決意をし、
外国のその方の元へ発っていった
別のある先輩のことも話題にのぼりました。

その先輩も、別のある先輩と同じようなパターンで、

修士からいろいろ言われて、その都度やってきたけど、どれも面白いと思えないし、
行き詰まった時の【サポート】、
教育的な配慮がまるで感じられず、戸惑い、迷い、でもどうしようもなくて、なんとなくそのまま議論にも行かなくなって放置・・・、
このままではマズイと思い、
なんとか当時親しい先輩に、手段などいろいろと細かく教えてもらい、真似して習って、コンピュータで計算してみて、
先輩と一緒に研究をやった、という形で修士の発表をした。
そして、他に行き先も見えず、このままでは終われないと思い、博士進学。 博士では、修士の続きをやろうと思ったけれど、何をしとら良いのかよくわからないし、次第に興味も薄れてしまい・・・・・・
全然研究をしなくなってしまい・・・という時に、縁のある外国の研究者から、自分の指導の下で、一緒に研究をやらないか?と機会を与えられ、「これで、今の状況に終わりを告げられるなら、博士の論文が書けるなら・・・」と藁にもすがる思いで、そちらへ行かれたそうだ。  そして、帰国。今は、そこでやった仕事を論文にまとめて投稿し、公聴会にも臨む予定とのこと。

彼は、「大学院は、学生が研究を学ぶところであり、研究の為の手段(実験装置の仕組み、使い方、実験手法、プログラム、その分野の一般的なこと、過去の論文など)は、教員が具体的に丁寧に教えるのが【あたりまえ】である。   学生には、その権利がある。
もちろん、教員が言ったことをそのまま鵜呑みにするのは、別問題。 

それが、自分にも無かったし、現状、貴方にも無い、というのは、問題だ。」と、自分の過去と私の現状を重ねていらした。

もちろん、
私にも研究室を変える、という選択もあるのだが、世界は広いのだし今の場所が全て、とは思ってはないが、

その先輩からみても、私の研究テーマを出来るような場は、なかなかなさそうだし、少なくとも京都の理学だと、今の研究室だろうね、と仰ってた。  


そして、話の途中で、以下のように忠告された。
「博士課程は、平均5,6年、もしかしたら7年かかってもいいと思ってる?   その覚悟が必要。」(私の研究室は、時間の感覚が薄すぎるように感じる、と仰ってた。) 
「私の指導教員に、期待して良いことと、期待してはいけないこと、
信じるべき言葉と、適当に流す言葉を、
しっかりと認識して、付き合うべき。すべてをまともに受け取って実行しようとすれば、気が触れる! 自分も、◯◯(先に紹介した、D2から外国へ行かれた先輩)
主導権は、貴方側にないと大変なことになる。 それから、学会で出会った外部の研究者、教室の他の教員、先輩に、助けを積極的に求めること。 積極的に教えてもらいに行きなさい。」(→「幸い、後半のことは、貴方は、今でも割と出来てるようだね、他の研究室の先生とも親しく話してるようだし。」と先輩が仰ってた。) 


私は、今の研究を納得いくまで続けたいし、その6年間、いや7年かかっても、それが「密な」充実した時間 なら、必死で研究して夢を叶えて幸せになる為の時間なら、構わないと思う。しかし、先輩のように、ただただ空虚な時間、「後悔」のある時間なら、三年間だってお断りだ。

ともかく、現状、不安は尽きない。
しかし、全く興味の持てない面白くないプログラムも勉強して、よくわからない論文の読解も頑張ってきた。ここまでやってきて、中途半端に辞めて去るのは、理学の研究を辞めないとしても、安易に全く違うテーマに変えるのは、絶対に私はしません。  
幸い、先輩も、私を気遣って下さり、見守ってくれるのだしーー。



話は飛びますが(・・;)
いつもいつも切ない。
私は、研究で、「切ない」って感情を生まれて初めてはっきりと自分で認識した気がする。
困惑、戸惑っても、
自由エネルギーへの興味は尽きないし、最近は、スピンフラストレーションに興味を持てたし、
院の講義は、純粋に楽しんできた。

勉強ってすごく楽しい!  

それも、「自由エネルギーへの興味」があったから、いろんな講義での勉強をなおさら楽しめたのでしょう。

私は、まだ大丈夫。健康なのだし。その先輩をはじめとして、相談できる相手もいらっしゃるし。
本当に本当にどうしてもダメな時になったら、辞めるし、
ゆっくり休むし、引き返します。

「諦めなければ、どんな夢もいつかは必ず叶う。諦めたら、絶対にダメなんです!  
いつも最大限の努力をー、」と言ってますが、
身体と精神を壊してしまったら、すべて終わりですから。

そして、その先輩が、博士の研究を成就させて、笑顔で公聴会を終えて、「いろいろあったけど、トータルでは、博士課程やって良かった!!」と卒業出来ることを心から祈ります。