A-LeroyのQueerなΨ難日記

Beauneへ行きたいA-のΨ難とかクィアなセクシャリティーとか

国際女性の日 に

もう過ぎてしまいましたが、留学生との最後の晩餐で淋しい思いでいっぱいだった先日曜日、三月八日は、「国際女性の日(International Women's Day)」 ですね。


私は、つい先日に初めて知りました。(私、比較的、性別や少数派による偏見・差別、その他固定観念の押し付けなどに敏感なのですが…)
それも、北朝鮮の人権活動家・申東赫(シンドンヒョク) のFacebook のその日の投稿で初めて知りました…。
【shin dong hyuk Facebook】でググれば出てくるはずです。
英語で綴られています。


そういえば私も女性ですから、より印象的だったのでしょう。彼の投稿に感謝します、この日に、彼 が思い出すだけで辛い北朝鮮の事実を、彼は男性なのに、特に女性にとって過酷な事実にスポットをあてた投稿をして下さったことに。
北朝鮮収容所と酷さのレベルと方向性は全く違いますが、女性であるというだけの理由による酷い待遇、偏見・差別、自由の剥奪というと、私は、Fanny Hensel を思い出します。
実の父親に【女性である】という理由だけで夢を否定され職業を厳しく制限され、そのあとは、さらに皮肉にも、愛する弟Felix が、彼女の自由を束縛し苦悩の原因となった、生前の時の父親のように、彼女が自由に音楽の研究と創作、演奏活動をして生きることができなかった残念な事実を…


”《Every single one of us have been born from a woman. 》
(中略)

Today is a day to celebrate women. I sincerely want to tell each and every woman out there, -Happy International Women's Day!“


 男女で性質の違いはありますが、申東赫 の仰る通り、私たちの性別は統計的な確率の話ですから。
親が決めたり、自分が何かしたわけでもないのに、何故それによって自由を奪われ夢を引き裂かれ制限された生活を送らなければならないのでしょうか?

 男女で性質の違いはありますが、申東赫 の仰る通り、私たちの性別は統計的な確率の話ですから。
自分が何かしたわけでもないのに、親が特別な理由があり意思で決めたものでもないのに、何故それによって偏見の目でみられたり、何か行動を躊躇しなければならないのでしょうか?自由を奪われ夢を引き裂かれ制限された生活を送らなければならないのでしょうか?  


それにしても、彼には本当に頑張って欲しいです。
彼の供述に事実とは違う話があったにせよ、本質には関わりません。彼が14号だろうが18号だろうが、非人道的な収容所出身であることに変わりはありません。

ワシントンに本拠を置くNGO北朝鮮人権委員会」のGreg Scarlatoiu常任理事は、ワシントン・ポストに対し「14号だろうが18号だろうがアウシュビッツだろうが、何が違うというのか。シンは政治犯収容所から脱走してきたことは間違いない。自伝の核心部分は間違っていない。この若者は卑劣な拷問をくぐり抜けてきた。それは本当だ」と述べたが、その通りだと思います。余談ですが、
原文は、
“Camp 14, Camp 18, Auschwitz, 【Dachau】, Birkenau — what difference does it make?” asked Greg Scarlatoiu, executive director of the Washington-based Committee for Human Rights in North Korea. “He is a political prison camp survivor, period.”

ですが、日本語版だと【Dachau】が抜けているのです。確かにアウシュビッツの方がより有名で規模も大きく世界遺産にもなっていますがーー
アウシュビッツを知っていても
ダッハウを知らない人、本当に本当に多いです。ナチスによる同じようなものなのに。さらに余談ですが、研究室で「政治犯」という言葉を知らないメンバーがいて非常に驚きました…本当に今の日本人は恵まれていて平和なんだなぁ。


学術研究では、「初めて」が意味を持ちますが、「18号なら、過去に出身者がいる、14号ならば初」に意味はありません。【間違いなく彼は地獄のような北朝鮮の収容所出身なのですから❗️】

「彼(シンドンヒョク)はここにいると同時にあちらにいる、そんな感じだね」と彼の友人が話してます。また、脱獄後10年が経とうとする今も酷い精神障害に苦しめられ、特に、過去を話そうとする時が最悪なようです。
このようにマトモな精神状態ではない人物が、特に辛い部分を一貫した話としてそのまま全て話すというのは、想像を絶する苦しみであり、不可能に近いと思います。だから、私は、彼が 事実を多少変えて 話してしまったのは避けられなかったのだと思います。



【どんな夢も諦めなければいつかは必ず叶う、
諦めないというだけで夢に近づいている】と私は信じます。
とても尊敬する先輩はいつもそう仰ります。私の親友、尊敬する同級生もそれを支持します。
しかし、そう断言する方ですら、叶うはずだ、とは断言出来ない夢があります。

「世界から政治犯という人が居なくなって、北朝鮮に収容所がなくなったら、収容所の跡地で畑を耕し静かに暮らしたい」という彼の夢。
からしても、とてもとても難しそうな夢ですが、まさにこの夢こそ、彼が「諦めない」というだけで、 確実に近づくと確信します。
彼の供述が事実と違う部分があった、と責められた時、しばらく沈黙し、Facebookの投稿で、今後いかなる発言・発信も辞めるような発言をしました。しかし、彼は見事に復活しました。 その後の韓国でのインタビューの記事を読んで、より過酷さが伝わって迫ってくるものがありました。本当にすごく嬉しかったです。
「14号管理所からの脱出」改訂版 が出版され、「北朝鮮強制収容所に生まれて」の改訂・続編が公開されることを期待してます。

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この本のこの写真、本当に大好きです。

できるだけ早く、どうか絶対に彼の夢が叶いますように❗️