素晴らしい教育的配慮(またまた「ものの歩」と重ねて…)

本当に楽しかった、どんなオチでも何故か常に笑い合っていたような 素晴らしい２時間。

先生には、こんなに長く時間をかけてしまって申し訳ないなぁ、とずっと感じてたけど、私にとってはあっという間でした。

量子化学と統計物理学の手法を使って、化学反応の過程を理論的に研究する、

例えば、反応物質と生成物質の《あいだ》にある中間体や遷移状態のことを知る、

実験的に中間体の構造にいくつか候補があって、でもよくわからない、実験的には見れないところを理論的にアプローチする

って話、

初めて真面目にじっくり聞いたけど興味惹かれて楽しかった！☆*:.｡. o(≧▽≦)o .｡.:*☆

分子構造によって決まるパラメーター x

によって決まる自由エネルギー F(x) 

「なぜ、自由エネルギーの変数をそう決めるの？？」→A「 この分野では、a priori」 

というのはどうも納得出来ないのだけど・・・

コンピューターシュミレーションの結果から

dF → ΔF を求めて、ΔFが減少するような方向へ構造変化する、ということで中間体などの構造を決めるらしい…

あるパラメーターの関数である自由エネルギー最小 ⇔ 最安定構造  

でも、これを「どうして？このパラメーターはなぜ『そのようにとると適当であるのか？』」と思ってはいけないのですか…！？？  

ところで。

一対一でなら話せる人もいて、高校・学部ではかなり良い友達もいたので、なんとかマトモな精神で生きてこれたのですが、

クラス・サークルといった一定の集団で「馴染めない、浮いてしまう、孤独感を感じる」ということを物心ついた頃～学部低学年まで 悩んできた私。 

学部４回生になった時の研究室では、初めてそれらを感じませんでした、全てを受け入れて尊重されました。

新歓の三次会の夜中、私の変わった性質をいろいろと暴露した後で、こう言われたのをよく覚えてます、

「世の中には、動物虐待、イジメ、偏見差別などをするような人の道に外れたような本当にどうしようもない人々がいる。確かに君はものすごく変わっている。でも、あなたのいくつかの珍しい特徴 、何が悪いんだ？ 

《あなたは、人格を肯定される人間なんだ》

ここには友達がたくさんいるじゃないか。

困ったら先輩に頼っていいんだよ。

自信を持ちなさい。」と。

でも、振り返れば、その前に、３回生の時に

私に優しく親切にしてくださった先生方がいらっしゃいました。「ものの歩」のこの場面、

研究室配属が一番重なりますが、

もしかしたら、実は、

３回生前期 の時とも共感してるのかも……？

「時間はかかる。

能力が無いなら、その分、時間をかけないと進まないよね。特別な才能がある人、よほど要領が良い人は時間に比例せずに研究が進むけど、そういう学生は滅多にいない。

とにかく研究が少しづつでも進むことが重要。

一番嫌というか困るのは、進んでない理由(言い訳)を探すこと・・・『これこれで忙しかったのでやってません』 

とにかくちゃんとやってきていたら、少しづつだとしても、打ち明けた質問・悩みがかなりくだらなかったとしても、それなりのゴールに着く、

【それは、私がそういう風にやってますので。それは私の責任】

ものすごく時間かかって、満期に達してしまうこともまああるけれど、

それでいつ辞めるかは、もうみんな大人なんだから自分で決めてください。

もちろん、投稿論文3本という規定、期間があるので、生徒の様子見て、こちらも、当初思ってたゴールを少しレベル下げたり、内容調整したりはしますよ。

でも、全くやってきてなかったら、それが出来ないでしょ。

後から生徒に『この研究、長々とやってたから、他にもやりたいことあったのに、出来ずにこんなに老けてしまったじゃないか！返せ、私の青春』 云々言われても、それは自己責任ですね、私(教員側) の責任じゃない」

先生は、こんな感じのことを仰ってて、これらには共感出来るし、改めて良い先生だなぁと思えた。 

研究をやっている過程はものすごく大変そうで辛抱強さが必要そうなのだが、少しづつでも不器用でも真面目に研究を進めようとするのなら、きっと学業による幸せを実感できるでしょう、間違いなく。

そして彼は、間違いなく

《生徒に才能がなくても、ちゃんと努力して少しづつでも進もうとするのなら、その期間は教員として寄り添う、ちゃんと待っててくれる」

現時点で高い能力がなくても「どうしようない生徒」と全否定し排除するようなことはしない》

から。

２時間の話の後、

【とても楽しかったです(*^o^*) ！ありがとうございました。

 本当に楽しかった、楽しかった・・・】

と伝えて部屋を後にしました。

こんな平凡な言葉しか出てこない自分が情けない。

どんな言葉で、３回生の時から今までの莫大な感謝の気持ちを、この先生にも、先日の先生にも伝えたらいいのでしょうか…